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【競馬評論家・田原基成】有馬記念・予想(2017)

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競馬予想の魅力に取り憑かれ10年以上。ファンにその魅力を伝え続ける「競馬ストーリーテラー」。予想に対して謎ときに近い魅力を感じており、ローテーション・血統の分野では競馬本を執筆するほど。また、先につながる視点や情報を予想に組み込んでいることから「見ているだけで勉強になる」と評判で、単発にとどまらない長期的な目線での予想力向上に一役買う。本では伝え切れなかった部分を余すことなくお伝えします。

有馬記念を迎えるにあたり、改めて私の予想スタイルを振り返ってみた。過去のコラムで書いたことの抜粋になるが、予想の前に少々お時間を頂きたい。

「軸馬は次走を想像して決める」

熟考に熟考を重ねた本命馬を、一度の失敗で見捨てない。自分の眼とその想いを、最後まで信じ抜く。それが私の軸馬に対する考え方だ。

たった一度の敗戦で、自分の負けを認めるのか?
その負けは「レースで起こりうる不確定要素なもの」と言えないのか?

本命を決める際、必ず問いかけていることだ。

予想におけるルールはどうだろう。

私の馬券スタイルは「3連複フォーメーション」。この手法が今後ブレることはないと断言する。そして必ず……との決まりはないが、本命馬はレースの中心に君臨する1-3番人気馬に打たれることが多い。一方で、よほどのことがない限りフォーメーションの2列目に設定する馬を人気馬で固めることはないと言い切れる。

「1列目は信頼を、2列目は冒険を」

配当妙味とのバランスを考えたとき、行き着いたのがこの考え方だ。それを踏まえて私がどういう順番で予想を組み立てるのか、改めてお伝えしたい。

【1】気になる馬を馬柱から抜き出す
【2】3連複フォーメーションの3列目に設定する馬を決める
【3】本命馬を決める
【4】3連複フォーメーションの2列目に設定する馬を決める

今年の有馬記念を例にとると、3列目に設定したのは外枠の差し馬。このゾーンには1列目から漏れた人気馬が入ることが多く、シュヴァルグランとスワーヴリチャードが該当。ともに内回りのGIで好走歴がなく、コーナー6つのコースへの適応力には疑問が残る。

お気付きかと思うが、上記2頭は現在2.3番人気に推されている馬だ。大舞台で不安要素を克服し、秘めたるポテンシャルを爆発させる可能性は否定できないが、私は予想において「誰もが知る事実」に重きを置く。その前提がある以上、外枠を引いた東京ベストのハーツクライ産駒2頭に重い印は打てない。

冒頭に書いたことを再度記す。

熟考に熟考を重ねた本命馬を、一度の失敗で見捨てない。自分の眼とその想いを、最後まで信じ抜く。それが私の軸馬に対する考え方だ。

たった一度の敗戦で、自分の負けを認めるのか?
その負けは「レースで起こりうる不確定要素なもの」と言えないのか?

考え抜いた結果、本命の印はキタサンブラックに託す。

競馬のカリスマオープン後、同馬に本命を打ったのは今年の大阪杯と宝塚記念、天皇賞(秋)の計3度。宝塚記念を除き、敗戦後のレースが対象となっていた。私は天皇賞(秋)後のコラムで「キタサンブラックまたはサトノクラウンにジャパンCの本命を託すつもりはない」と断言したが、キタサンブラックを信じるタイミングは間違いなく前回ではなかった。

今回はどうか。

私はキタサンブラックの弱点を外から被される競馬だと思っている。昨年の有馬記念はマスターズアポジーに先頭を譲り、3-4コーナー付近でサトノノブレスにプレッシャーをかけられた。少なからず直線の粘りに影響した事象があったにもかかわらず、勝ち馬とタイム差なしの結果は見逃せない。

この枠を引いた以上、中途半端な先行策は考えていないだろう。主導権を握り続けたうえで、最後の一滴まで能力を搾り出す。思い描く図はダイワスカーレットが逃げ切った2008年有馬記念。肉を切らせて骨を断つ……私が望むのはそんな展開だ。

今回の本命馬の「次走を想像する」ことはできない。ならばこれまで積み重ねた約3年間のパフォーマンスから事実を導き出す。その答えがキタサンブラック本命というわけだ。

相手には3連複フォーメーションの3列目と正反対の特徴を持つ馬をピックアップ。冬の中山巧者のヤマカツエース、この舞台と同じ日経賞を制したシャケトラは侮れない2頭だ。レインボーラインは差し脚質だが、土曜の中山芝2500mでステイゴールド産駒がワンツースリーを決めたことで急浮上。サクラアンプルールは中山芝【3-1-1-0】馬券圏内率100%と中山の鬼だ。

【中山11R 有馬記念予想の印】
◎2 キタサンブラック
〇1 ヤマカツエース
▲7 シャケトラ
☆8 レインボーライン
注9 サクラアンプルール
△3 クイーンズリング
△10 シュヴァルグラン
△14 スワーヴリチャード

【3連複/フォーメ】2-1,7,8,9-1,7,8,9,3,10,14(18点)

(※2017年12月執筆)
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