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【血統の1号】「オレの好きな騎手」

この記事を書いた人

中央競馬で多数の馬を走らせている現役馬主。多くの馬をセールで購入している他、自己所有の繁殖牝馬の配合も全て自分で考えるほどの血統マニアでもある。その血統理論が馬券にも活かされていることは言うまでもない。

※このコラムは読者の方から頂いた質問に答えた内容です。

【質問内容】
「最近は外国人ジョッキーの活躍が目立ち、重賞レースなどでは"外国人ジョッキーから買えば当たる"という風潮がありますが、もっと日本人ジョッキーにも頑張って欲しいと思っています。そこで、覆面馬主の皆さまから見て上手いと思うイチオシのジョッキーや、贔屓にしているジョッキーがいたら是非教えてください!」

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「オレの好きな騎手」

う~ん、これまた、難しいというか何と言うか、答えにくいというか・・・

現役の騎手で一人挙げろ!と言われたら、やっぱり典ちゃんかなぁ。

横山典弘騎手!

彼は天才だと思う。

何のどこが天才なの?って思う人も多いかもしれないが、彼の本質はこれだ。

「負け方」の天才!

天才的な乗り方で、馬を勝利に導くことが出来る数少ないジョッキーだと思う。

まず、そもそも競馬は、騎手も馬主もこの事実を受け止めておかねばならない。
それは・・・・「負けることの方が圧倒的に多いゲーム」ということである。これを理解しなければならない。

なので、負け方がとてもとても大事なのである。

馬主的にもよく感じるのだが、「良い負け方」と、「悪い負け方」がある。

「良い負け方」というのは、次につながる何か(その競走馬に関する真実)が分かって、次の勝利に向かってつながる負け方。
「悪い負け方」というのは、何も分からないまま馬に強烈なダメージが残ってしまったレース。

オレのみる限り、横山典騎手は、ほぼ「良い負け方」をしている。

よく馬券を買ったファンから、「やらず」と悪口を言われるが、それは、表面的に見たら、勝ちにいっていないレースに見える。が、真実は、勝ちにいっても勝てない上、勝ちにいくと強烈なダメージが馬に残ると判断したレースだと思われる。
結果、見え方は、「やらず」となるが、レース後に話すと、必ずいくつかの問題点、改善点が見えてくる。
ちょっと難しいのだが、そもそも馬は、そんなに勝たない。だから、がむしゃらに勝ちにいって馬がおかしくなるくらいなら、良い負け方で、負けた方がいいのだ。
それに、勝てるタイミングで、ストレスなく気持ち良く勝てたらそれが一番良い。

彼がよくやる「最後方にぽつん」も、これは、彼流の脚の見極め方だったり、馬への教育法だったりする。(実際、彼と話した時、かなり深い事を言っていた)
逆に、ミツバが大逃げで勝ったブラジルカップなんかは、いつも最後方のミツバが、大逃げするという離れ業で勝利をものにした。

ゴールドシップだって、そうだ。
宝塚記念のテン乗りで、いきなり勝ったが、彼は、最後まで脚をためる事をよくよく馬に教え込んだんだと思う。
勝てなかった春天も、横山典騎手で勝った!

すべては、タイミングなのだ。
全部のレースに強引に勝ちにいったら、馬は壊れてしまう。
だから、少しずつ教えて、コンディションが万全な時に、きっちり勝つ。あとは、良い負け方でいいのである。

その真理を知り尽くしているから、オレは、典ちゃんが大好きだし、新馬戦を彼に頼んでその馬が最後方でも、あ~あ、今日はそういう日か、仕方ないな、と満足出来るのだ。

(2017年4月執筆)
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