田原基成の予想

【VIP】競馬評論家・田原基成 ホープフルS/阪神9R 春待月賞予想

【中山11R ホープフルS】

サートゥルナーリアか。
アドマイヤジャスタか。

予想の前提として、私の勝ち馬候補は2頭に絞られている。

兄にGI馬2頭を持つ前者は今年アーモンドアイを輩出したロードカナロアの仔。圧倒的な支持を集めた過去2戦はいずれもノーステッキかつ最後は流しての勝利……そのパフォーマンスは圧倒的だ。

新種牡馬ジャスタウェイを父に持つ後者の魅力は距離適性。ホープフルSは前走2000m勝利組の天下で、2歳中距離戦にしては珍しい上がりのかかるレースを制した前走はここへの予行演習か。暮れの中山がもたらすシチュエーションはこの馬にとって追い風となる。

その他人気勢に触れておくと、ニシノデイジーの前走東スポ杯2歳Sは最内枠のアドバンテージが最後のひと押しを生んだと判断。いかにも広いコース向きのディープインパクト産駒ヴァンドギャルド、走破タイムが平凡だった京都2歳S2着馬ブレイキングドーンともども「勝ち馬」のゾーンに入るには足りないだろう。

サートゥルナーリアか。
アドマイヤジャスタか。

次なる比較材料として、レースに騎乗した騎手たちの「肌感」を用いたい。朝日杯FSのアドマイヤマーズ◎の決め手にもなった騎手のレース後コメントだ。

まずは、サートゥルナーリアから。

【新馬戦】
1着 サートゥルナーリア(M.デムーロ騎手)
「スタートして行きたがるところを見せましたが、馬の後ろにつけると物見するような感じで落ち着いてくれました」

3着 タガノジェロディ(鮫島駿騎手)
「いい内容のレースでした。直線はいい伸びを見せていますが、勝った馬の切れ味がすごかったです」

【萩S】
1着 サートゥルナーリア(M.デムーロ騎手)
「最初前へ行きたがる感じでしたが、それはペースが遅すぎたため。もともと折り合いのいい馬で、その後は折り合い良く進んで直線はずっと手綱を持ったままで抜かれる感じがしませんでした」

2着 ジャミールフエルテ(C.ルメール騎手)
「勝った馬が強すぎました。この馬も良く伸びたのですが、勝った馬はもっと伸びました。今日のレースに課題があったとすれば右にもたれたことぐらいでこの馬もいい馬です」

続いて、アドマイヤジャスタ。

【未勝利戦】
1着 アドマイヤジャスタ(福永祐一)
「スタートは鈍かったですが、後は盤石でした。折り合いがスムーズで、センスのあるいい馬です。良くなってくるのはもっと先だと思います」

【紫菊賞】
1着 アドマイヤジャスタ(C.ルメール騎手)
「能力がありますが、まだ子供です。レース前はエキサイトしていて、ゲートもうまく出ませんでした。しかし、レースの時は乗りやすく、良い脚を使っていました。長い距離もいけるでしょう。大人になればもっと良くなって、強くなれると思います」

2着 ロジャーバローズ(戸崎圭太騎手)
「一回使ってテンションが高くなっていましたが、レースは上手でした。センスの良さを生かしましたが、勝ち馬よりも前にいたかったです。最後は交わされてしまいました。成長する余地はあると思います」

上記コメントが教えてくれるのは2頭に騎乗した騎手と対戦した騎手、それぞれの主観的評価と客観的評価。とりわけC.ルメール、M.デムーロの両者はコメントから内に潜む本音を窺い知ることができる。予想に厚みを持たせる部分として、ぜひ参考にしていただきたい。

さて、このコメントからわかることは以下のとおり。

サートゥルナーリアの武器=切れ味。課題=折り合い。
アドマイヤジャスタの武器=センス。課題=スタート。

結論を導くには厚みが足りないので、今度は「誰が乗っていたか?」という方向でアプローチを試みたい。

レース後コメントに登場したM.デムーロ、福永祐一、C.ルメール、鮫島駿騎手、そして戸崎圭太。ここでの「重要参考人」はM.デムーロ、福永祐一、C.ルメールだ。

読者も認識しているかもしれないが、M.デムーロはスタートが下手。その一方で福永祐一のスタートは国内で3本の指に入るどころかNO.1であるとすら私は思っている。C.ルメールは特別上手いわけでもなく、下手な訳でもなくといったところだろう。折り合いに関する技術はおそらくNO.1だと思うが。

それを踏まえ、アドマイヤジャスタのコメントを確認すると、

「スタートは鈍かったですが……」
「ゲートもうまく出ませんでした」

特に福永祐一をもってしても出遅れ癖を解消できなかった点はひっかかる。無論、ゲートを五分に出たうえで前走のような淀みないラップで流れれば最有力候補の1頭だが……。

ここはサートゥルナーリアから入る。

「勝った馬が強すぎました(中略)。課題があったとすれば右にもたれたことぐらいでこの馬もいい馬です」

C.ルメールが2着馬に騎乗した萩S。課題があったとすれば……と絞り出すようなコメントには普通なら勝っていた、とのニュアンスが伝わってくる。つまり、ルメール基準の2歳馬として合格点にある馬だと。その当事者であるジャミールフエルテ……おそらく次走は勝つだろう。

2000m。
小回りコース。
関東圏への輸送。

サートゥルナーリアに待ち受ける「初体験」の数は決して少なくない。しかし、それを差し引いても過去2戦で発揮した全力とは程遠いパフォーマンスに目を奪われてしまう。折り合い面を考えるなら、淀みない流れになりやすい中山芝2000mはむしろ歓迎だろう。

迷いはない。

サートゥルナーリアが私の本命だ。

相手筆頭には自然とアドマイヤジャスタが収まる。

ジャスタウェイ産駒に見られる2歳夏に好発進後、寒い時季を迎える頃にいったん停滞する曲線はハーツクライ産駒そのものだが、この馬にかかる期待は貼られつつあるレッテルを剥がすこと。もし着順を大幅に下げるようなら、素質の一端を示したジャスタウェイ産駒は3歳春に狙うときが来るはずだ。

3番手にはジャストアジゴロを抜擢。

先週の中山芝は外枠と差し馬の天下。開催が進み、決め手を有する馬による激走が目立ってきた。2戦連続上がり3F最速の脚は見逃せず、中山での差しに秀でた鞍上ともども不気味な存在だ。

中山・京都2000mと小回りコースで2勝を挙げるコスモカレンドゥラまでを3連複フォーメーションの2列目に設定。

【中山11R ホープフルS予想の印】
◎5 サートゥルナーリア
〇8 アドマイヤジャスタ
▲9 ジャストアジゴロ
☆13 コスモカレンドゥラ
△2 ブレイキングドーン
△3 キングリスティア
△1 ニシノデイジー
△11 ヴァンドギャルド
△7 ミッキーブラック
△4 ヒルノダカール

【3連複/フォーメ】5-8,9,13-8,9,13,2,3,1,11,7,4(21点)

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【阪神9R 春待月賞】

グリム、オメガパフュームが上位入線をはたした青竜Sで5着に入ったメイショウミライ。ひと息入れられた前走は上がり3F最速での4着と、春先に示したポテンシャルの一端を証明してみせた。叩き2戦目・捌きやすい外枠を引き当てたここは迷わず本命の印を託す。

相手本線は同じ3歳馬のエングローサー。こちらはユニコーンS3着の実績が光る。「駆け込み好走」を狙い間隔を詰めたローテで臨む馬が多いこのレース、3列目に穴馬を幅広く設定したい。

【阪神9R 春待月賞予想の印】
◎15 メイショウミライ
〇9 エングローサー
▲8 サンキュー
☆11 タガノリアン
△6 シゲルゴホウサイ
△10 トップラン
△2 ペイシャエヴァー
△3 クリノフラッシュ
△13 ラブリーイレブン
△1 ルドルフィーナ

【3連複/フォーメ】15-9,8,11-9,8,11,6,10,2,3,13,1(21点)


【評論家・田原基成の太鼓判&イベント提供レース】
・WIN5 対象5レース勝ち馬予想
・中山8R→前走は「いわくつき」。ここは勝ち負け濃厚。
・中山12R→前走は間違いなくハイレベル。軸信頼。
・阪神12R→今年の中央競馬はこの馬で締める。

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