田原基成オリジナルコラム

【田原コラム】フィエールマンほか、2019天皇賞(春)出走予定馬13頭分析

天皇賞(春)が行われる今週。昨年の菊花賞1-3着馬が揃って出走と、近年にしては珍しく長距離戦線の主役となりうるメンバーが揃った印象だ。クセのある京都芝外回りに加え、枠順や当日の天候も大きなウエイトを占めるレース。結論まで時間を要する気配が漂う。

そこで今回のコラムでは、2019天皇賞(春)に出走予定の13頭をあらゆる角度から分析してみたい。私なりの視点で捉える13頭の判断基準が、あなたの予想の参考になれば幸いだ。

・1枠1番 チェスナットコート
昨年天皇賞(春)は勝ち馬と0秒3差の5着。しかしその後は低迷期に入り、前走まで一度も馬券圏内なし。日経賞はお世辞にも良いところのないレースで、叩き3戦目【2-0-1-0】の戦績から判断すると狙いは目黒記念か。

・2枠2番 エタリオウ
7度の2着を積み上げるシルバーコレクター。勝ちに行く競馬をした前走も測ったように坂上で脚が止まってしまった。勝ち馬から0秒1以上離されたレースはすべて直線急坂コース。平坦の京都芝外回り替わりは歓迎のクチで、好枠を引き当てた点も評価したい。人気上位馬のなかではもっとも信頼に足りるとの位置付けだ。

・3枠3番 リッジマン
2600m以上に好走レンジが偏る典型的なステイヤー。近2走は不得手な道悪の影響もあったのだろう。とはいえ戦ってきた相手はいかにも弱く、GIの舞台で一変となると……。

・4枠4番 ヴォージュ
2走前は今回人気の一角を占めるであろうユーキャンスマイルを完封。とはいえ当時は1000m通過61秒6、道中14秒台が刻まれる特殊な展開のアドバンテージがあった。重賞では【0-0-0-7】と高い壁に阻まれており、勝ち負けは厳しい印象だ。

・4枠5番 メイショウテッコン
出遅れ惨敗の日経新春杯から一転、日経賞は鮮やかな逃げ切り勝ち。現状この戦法でこそのタイプだ。しかし、今回厄介なのはロードヴァンドール、ヴォージュと京都芝外回りで好走した同型が2頭いる点。前走は競りかけられる可能性の低い「武豊の逃げ」が発動したレースでもあり、本質小回り向きのこの馬にとって置かれた状況は決して楽ではない。

・5枠6番 カフジプリンス
長距離にしては珍しい乱ペースとなった前走阪神大賞典。持ち前のスタミナが存分に活かされた展開が功を奏した点は否めない。オープン特別・重賞勝利実績もなく、さらにグレードが上がる今回は一筋縄ではいかないだろう。

・5枠7番 グローリーヴェイズ
菊花賞では上位3頭と同じ上がり3F最速を記録。前走日経新春杯は1000m通過58秒3のハイペースを制しており、母系に流れる「メジロ」の血がスタミナを補強している印象だ。あとはゴールデンウィーク時期の輸送、直前の乗り替わりがどう出るか。スタミナ勝負なら侮れない。

・6枠8番 パフォーマプロミス
斤量57キロ以上時の成績【1-0-1-6】と凡走が目立つ馬。斤量に敏感なタイプで、58キロでGIのメンバー相手ではいかにも分が悪い。

・6枠9番 ユーキャンスマイル
斤量にも相手にも恵まれた前走は勝ち得レース。京都芝外回り適性も十分だが、気がかりなのは前走ダイヤモンドSから斤量増で臨んだ馬の成績が【0-0-0-10】である点(過去10年)。同様に父ミスタープロスペクター系を持つ馬の成績【0-1-0-26】も不安材料として重くのしかかる。

・7枠10番 フィエールマン
前走1月から臨む異例のローテだが、菊花賞もそのような感じだったので気にすることはないだろう。ただ、今回私が不安を覚えてしまうのがゴールデンウィーク時期の輸送競馬。3年前の天皇賞(春)は関東馬ゴールドアクターがこの罠にハマッてしまい思わぬ惨敗……「未知のケース」が発生する可能性がゼロではない以上、全幅の信頼を置ける馬とは言い難い。

・7枠11番 ケントオー
重賞では【0-0-1-14】と、高い壁に跳ね返され続けている。馬券圏内突入となると厳しいだろう。

・8枠12番 クリンチャー
関東圏での成績【0-0-0-5】に対し、関西圏での成績【3-1-2-0】。典型的な内弁慶で、地元関西圏では大崩れがない。シュヴァルグランやフェノーメノ、カレンミロティックなど天皇賞(春)はリピーターの好走が目立つレース。その性質を踏まえると、昨年3着のこの馬は軽視できない存在だ。

・8枠13番 ロードヴァンドール
自身初の3000mとなった前走は3着と健闘。ここで注目すべきはスタートしてしばらく他馬に競りかけられ、2周目向こう正面から再度先頭を奪い返すレース運びにある。上がりのかかるスタミナ勝負を演出しつつの粘りは本物。このレース3勝の鞍上のペースメイキングが後続を惑わす展開を考えたとき、ノーマークは危険だ。

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